プラズマ装置はドライ洗浄によって精密機器に付着した細かな汚れを取り除くため、ウェット洗浄のように薬液を洗い流して乾燥させる工程が必要ありません。半導体などの精密機器を製造するには、何度も洗浄作業を繰り返して細かな汚れを取り除く必要があります。この装置を使えば1回あたりの洗浄作業に必要な時間が短くなるので、精密機器の品質だけでなく生産性も大幅に向上します。精密機器を製造する工場では、品質と生産性を同時に向上させるためにプラズマ装置が活躍しています。

プラズマ装置は減圧されたチャンバー内で高周波電力を電極間に印加してプラズマを発生させます。この装置にはRIEモードとDPモードという2種類の処理方式があり、汚れを取り除く仕組みが異なります。RIEモードではアルゴン原子が高周波電力によって電離され、アルゴンイオンと電子に分かれます。気体にエネルギーを与え続けて分子から原子が離れ、最終的イオンと電子に分かれた状態がプラズマです。

RIEモードでは軽くてマイナス電荷を帯びた電子が先に下部電極に到達し、マイナス電圧と加速領域であるイオンシースを発生させます。プラス電荷のイオンが下部電極に集まりイオンシースで加速され、精密機器の表面に付着している有機物や無機物に衝突して弾き飛ばします。DPモードでは酸素分子から離れた酸素原子が、精密機器の表面に付着している有機物を化学反応によって水分子と二酸化炭素に変えます。水分子と二酸化炭素になった汚れは真空ポンプによって外部に排出されます。

有機物による汚れのみが発生している場合にはDPモードを使いますが、無機物も取り除く必要がある場合にはRIEモードを使用します。