不動産相続の手続きを素人が自分で行えばコストを抑えることができますが、ミスが発生しやすくなります。例えば物件を見落として後から手続きをしなければならなくなったり、必要な書類が揃わなかったりする可能性が考えられます。登記記録を確認して古い抵当権などがあった場合、早期に抹消しなければ手続きが複雑化します。トラブルに発展するのを防ぐには早めに対処しなければなりません。

プロである司法書士に任せれば物件の見落としなどを防ぎつつ効率的に不動産相続の手続きを行うことができます。不動産相続の手続きでは相続関係を確認するために多くの戸籍を集めなければなりません。被相続人の戸籍は出生から死亡までの全てを集める必要があります。出生から死亡までの間に転籍している場合は過去の本籍地の全てで戸籍を入手します。

被相続人の登記記録上の住所が死亡時と異なる場合、つながりを証明するための資料を揃えます。さらに証明が困難だと法務局との事前協議が必要になる場合もあります。司法書士に不動産相続の手続きを任せるとコストがかかりますが、資料集めをある程度自分で行えば安く抑えることが可能です。不動産相続を司法書士に依頼した場合の費用は地域によって相場が異なります。

同じ地域でも最低額と最高額に開きが存在しますが、一般的には5万円から15万円が目安とされています。統一された報酬規定はなく各事務所で独自に設定しています。司法書士に手続きを任せる場合は、各事務所の提示するコストを比較検討して条件に合ったものを選ぶとよいでしょう。